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新しいカメラをいじりたい、けどお金はない。しかたないので大学生らしく、夏休みに暇を持て余していたところサークルを通じてアールイーカメラ様から機材レンタルができるとの連絡が。
しかも無償。貧乏学生としてはまさに天の恵み。一も二もなく飛びついた。
というわけで今回お借りしたのはOM SYSTEMの「OM-1」と「Zuiko12-100mm f4.0 pro」のセット。小心者としてはライカやハッセルブラッドのような高級機はどうもカメラに気を遣わざるを得なくて落ち浮かない。そこでいつも愛用しているE-m1 mk2の系譜であるOM-1をお借りした。憧れというよりは購入検討機のお試しという感覚だ。レンズもお借りできるということで同じく購入の検討している「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO」も思い切って借りてみた。借りたいものが決まっていたので、サクッと借りることができた。
テーマは「あらゆる場所で、あらゆるものを」ということで、このカメラの利便性を生かしてなるべく多種多様な被写体を撮ることを目指した。
花というのは引いても寄っても魅力的な被写体で、どちらを選ぶかは悩ましいポイントだが今回は他の花々を生かすべく引いて撮影。瞬時に選択できるのはこのズームレンズの利点だろう。
国立科学博物館に展示されている剥製。
マイクロフォーサーズはボケないというイメージがあるが、F4.0で撮影すれば十分ボケを楽しむことができる。また、剥製ではあるが動物へはAF使用時にしっかり瞳AFが効いて撮影しやすい。
国立科学博物館の天井。白と中央の色彩が目を引いた。こういう予期しない発見をさっと撮影できた時の楽しさは何物にも代えがたい。
肖像権の関係で顔は載せられないが人に関しても瞳AFは良好。
地元でやっていたイベントに登場したフォーミュラカー。驚くべきスピードだったが連写機能とC-AFを使えば酷くぶれるようなことはなく撮影できる。フォーミュラカーでこれならば、他の動きモノも満足いく出来で撮れるだろう。
1週間の間だが、この組み合わせで借りて本当に良かったと思っている。
OM-1の基本性能の高さとマイクロフォーサーズの特性を生かした35mm判換算24-200mmという画角の広さとF.4.0通しという利便性。この2点によって、このカメラは場所も、被写体も選ばない頼もしい相棒と化す。
「うわ、このレンズじゃなければ!」「別のカメラも持ってきていれば!」 そういう誰しもが経験する、機材による制約に困ることが全くない素晴らしいカメラだ。どこへ行くにもこれがあればいい、悩まなくていいというのは面倒くさがりな僕にとって本当に有難いことだった。機材に振り回されることなく、自分の好きなものを撮れる万能機と言える。
カメラを借りるというとき、多くの人は折角ならと高級機を借りると思う。しかし、個人的におススメしたいのはシンプルに購入を検討しているカメラやレンズを借りてみることだ。やはり使ってみると店頭で少しいじってみたりカタログを見たりするだけではわからないポイントが見えてくるものだ。
今回の企画で実際に買ってみる前にアールイーカメラで借りてみられたのは非常に良かった。
実際今回借りたレンズは好感触でお金さえ溜まれば購入もそう遠くはない。お金さえあれば……。
○ 著者プロフィール
早稲田大学写真部
沼田隼人
普段はジャンル問わず、気に入ったものをその場で撮影。
猫が好きだが撮ろうとすると逃げられるのが悩み。