
こんにちは。アールイーカメラさんとのコラボは、一年ぶり2度目の参加です。
1週間、普段使えないカメラを体験できるということで、今年もコラボ企画の案内が来るのをとても楽しみにしていました。
ぜひ写真だけでも見ていっていただけると嬉しいです。
去年は、ライカM(Typ240)というレンジファインダー搭載のデジタルカメラをお借りしました。
普段はミラーレスカメラでEVFかモニターの液晶を見ながら撮影している私にとって、ガラス素通しで世界を見ながらピントを合わせる体験は非常に新鮮でした。
またいつかレンジファインダーのカメラを使えたらいいなと思ってたところ、今年もコラボ企画の声がかかりました。
それでは、今回お借りした機材について簡単に紹介していきます。

Konica HEXAR RF limited というフィルムカメラです。
去年に引き続きレンジファインダーのカメラですが、今年は少し変化をつけて、フィルムの国産カメラをチョイスしてみました。
製品名のlimitedとは、限定カラーという意味です。元になっているのは1999年発売のHEXAR RFです。このlimitedモデルは2001年に2001台だけ生産されたものになります。チタン色が目を引きます。限定モデルは特別なレンズや付属品とセットで発売されましたが、ボディに関しては通常版との違いは外装のみで、スペックは共通となっています。
そのスペックはかなり高く、最高1/4000秒の高速シャッターが切れるほか、絞り優先AEが使え、フィルム巻き上げは全自動となっています。Mマウントのフィルムカメラで、1/4000のシャッタースピードが使えるのはHEXAR RFの特権です。晴天時でも、大口径レンズを開放で使えるというのが非常に魅力的です。
フィルム巻き上げが全自動で、AE撮影もできるとなれば、私はレンジファインダーでのピント合わせと構図決めに集中できるので嬉しいです。
レンズはsummilux 35mm f1.4をお借りしました。やはりせっかくの1/4000を活かすためには、大口径単焦点を使いたくなります。元々HEXAR RF のlimitedモデルには、50mm f1.1というレンズがセットでついていたのですが、ちょっと日常使いには大きいレンズだっため、なるべく小さい大口径レンズを探した結果、summiluxに辿り着きました。HEXAR RFのファインダーは倍率が0.6倍です。標準画角の50mmよりも、準広角といわれる35mmレンズをつけたときのファインダーがとても見やすかったため、この焦点距離を選びました。
summiluxはその世代により写りの傾向がさまざまだそうですが、こちらは第二世代。球面収差がたっぷり出るクセ玉です。作例を調べたところ、逆光時のフレアも自分の好みに合いそうだったため、とても撮影が楽しみになりました。
さて、カメラが決まったらあとはひたすら撮影ですね。

記念すべき最初の一枚は、アールイーカメラのスタッフさんを撮影しました!
なんと、HEXAR RFのオーナーだそうです。カメラの使い方を丁寧に教えていただきました。
ISO100のフィルムを詰めていますが、f1.4だと室内でも余裕ですね。

お店を出て最初に撮った写真はこれです。
時間帯はたしか17時頃、お店出てすぐの十字路にて。レンジファインダーは覗き窓の中心の像を合わせるため、最初の一枚は無難に日の丸構図で。
わずかに縦ずれが発生してる個体でした。看板の文字のような細い線でピントを合わせようとするときに、少しだけ不安になりました。でも現像結果を見ると、ちゃんと合わせたいところにピントがあってたのでよかったです。慣れれば気にならないレベル。
お店は御徒町が最寄り駅です。まずは軽い散歩として、アメ横を撮り歩きながら上野を目指します。




うーん、素晴らしい。
いい雰囲気で撮れてます。
シャッター音は気持ち大きめです。これはこれでしっかり一枚ずつ撮ってるなという感覚が伝わって好きです。

陽が沈まないうちに、二駅となりの秋葉原へ。

これは定番の交差点。ガード下に大きな交差点と、派手な薬局の看板がある状況が、なんとも言えない非日常感を作り出しててお気に入りです。ここには常に誰かしらカメラマンがいるんじゃないかと勝手に思ってます笑
実際この写真に写り込んでる青年も、カメラ手に持ってますね。





狙い通り、夕日を街をたくさん切り取ることができました。

初日はほとんど雲のない一日でした。
綺麗な夕焼け。
さて、お店出てからまだ1時間半ぐらいしか経ってないのに、夕焼け撮ってたら一瞬で残り枚数が一桁になっていました。もうこの勢いのまま今日中に残りを撮り切っちゃったほうがキリいいのではと思い、スナップを続けます。






閉店間際の垂れ幕。いつか貴重な記録になるかもしれない。

電灯でこのフレア・ゴーストがでてくる。逆光耐性、よわいです…。(褒め言葉
夜景をフィルムで撮ると、光の柔らかさが際立ちますね。
特に最後の写真とかお気に入りです。
点光源がぶわぁ、と形を崩しながら画面の隅に消えていく感じ。球面ズミルックスのクセ玉っぷりが伺えます。
さて、ここまでで1ロール目を使い切りました。あっという間です。
残りの一週間も、こんなペースで撮り続けました。
巻き上げが自動なのが撮影テンポを加速させてくれた気がします。気づいたら合計6ロールも消費してしまいました…!
遠くに旅行したとかならまだしも、ずっと都内にいたのに….。(震
あわせて200枚近い作例が揃いました。
そこそこの写真集が作れるんじゃないかと思う枚数です。
さすがに全部は載せませんが、せっかくたくさん撮ったので、写真多めに載せていきたいとおもいます。









夕焼けが綺麗だったのでカメラを向けてみた。信号機や電灯の光の広がり方が印象的。









これらは丸の内で撮影した写真たちです。海外っぽい感じを意識してみました。フィルムはfujifilm400です。実は最初フィルム詰める時に感度設定を間違えてて、途中で気づきました。あぶないあぶない。ポジだったら、真っ白になっていたかも。そんなトラブルはなかったかのように写ってくれていたネガの懐の広さを最認識。

ちなみに設定ミスがいい方に繋がったかなという写真もありました。これは空が適正のつもりで撮ったのに、水面側が適正露出になっていた。結果として、シルエットにするつもりだったビルのディテールが出て、不思議な一枚に。こういう偶然を楽しむ余裕が大事かも。

新宿にきた日。自分の影をパシャリ。

平和の象徴…?

なんだか落ちそうな注意案内、。ヨシっ。

当然スナップなら絞り込む方が打率は上がるのだが、結局開放の空気感が好きで、歩きながら頑張ってピントを合わせる作業を楽しんでしまう。

足場があったらとりあえず撮っておきたくなります次来るときにはがらりと景色が変わってるかもしれないから。

アニメの広告も、来るたびに変わってしまうから、積極的に記録してみる。
このポスター、口開けてるゴジラの真似してるみたいでかわいいね。

さて、ここまで都会がメインでお送りしてきました。操作もだいぶ体に馴染んできて、カメラを構えた段階で、ある程度どんな絵が撮れるかをイメージできるようになってきました。
しかし、ようやく慣れてきたのに返却期限までは残りわずか。一週間って長いようで短いです。
最後のスナップ撮影には、昔ながらの下町風景を選びました。
天気に恵まれ、撮った写真全部いいぞって感覚になったので、無言で淡々と載せていきます。
フィルムはfujicolor100です。ISO100と1/4000の高速シャッターがあれば、真昼間に開放でもバシバシいけます。























やはり日本国内で使われるのを想定して作られてるフィルムなのでしょうか。あまりにも下町との相性が良すぎます。

最後に、ポートレートでの作例も紹介します。幼馴染に声をかけて、記事に使う前提でモデルとして協力していただきました。ありがとう。

枯れるギリギリのタイミングでひまわりを撮りにいけました。逆光の光の輪が美しくてお気に入りです。
ミラーレスでオールドレンズを使うときは、フレアやゴーストの位置を確認しながら撮影できるが、このカメラは素通しファインダーかつフィルムなので、どこにどれだけ虹が出たかは現像するまで分かりません、。フィルム機からカメラを始めた人からすれば当たり前ですかね。でもこれもミラーレスから始めた人間にとっては、新鮮な体験。イメージ通りに撮れたときの喜びは、いつもよりもずっと大きいです。

公園あるある、謎の遊具と撮った一枚。

この日は、とにかく風が強い日でした。
できるだけ涼しげなイメージで仕上げてますが、実際は、風がなかったら余裕で熱中症になるレベルの暑さです…笑

一週間でたくさん写真を撮ってきました。もし今回のベストショットを一枚選んでと言われたら、これを選びます。
入道雲と、ワンピース。夏らしい要素が詰まってる。
恥ずかしながら、雲の変化に慌てながら炎天下でフィルム装填をしたため、最初の数枚をかなり感光させてしまいました。反省です。思ったよりフィルムってデリケートですね。このカットに関しては、スキャン時の調整で何とか思ったとおりの色が出せたのでよかったです。今度から落ち着いて日陰で装填するようにします。
とはいっても、これを撮った数分後には、太陽が雲に隠れてしまいましたので、急いだことに対して後悔はしてないです。

こちらはオフショット。これもかなり良い。
とても楽しい撮影体験を味わうことができました。
お借りした一週間はとても天気に恵まれ、陽の光を生かした写真をたくさん撮ることができました。自分のカメラでも撮ったことのある場所をメインで撮り歩いてみたのですが、いつもよりも、“なんかいい”ってなる写真が多かった気がします。これはレンズの力なのか、フィルムの力なのか、。いや、どちらものおかげなのかもしれませんね。
さすがに最近のフィルム代は高いので、一日一本ペースで撮るようなことは今後もうないかなと思いますが、たまには家にあるフィルムカメラを使ってフィルム写真撮っていこうかなと思いました。
貴重な体験ありがとうございました。
2004年生まれ。 中学2年生のときにカメラに出会う。 今では写真のサークルを3つも掛け持ちしているほどに写真が好き。 メイン機はZf。人や街をよく撮っています。
たくきむの使用カメラ
たくきむの使用レンズ
2004年生まれ。 中学2年生のときにカメラに出会う。 今では写真のサークルを3つも掛け持ちしているほどに写真が好き。 メイン機はZf。人や街をよく撮っています。
たくきむの使用カメラ
たくきむの使用レンズ