横浜国立大学写真部 一時期写真から離れていたが「ぎんしお少々」に影響を受け熱が再燃。現在Zfcに一番似合うレンズを探して彷徨中。その傍らフィルムカメラにも食指を伸ばしかわいいカメラを蒐集している。 機材:Nikon Zfc, Rollei 35
白波 遥の使用カメラ
白波 遥の使用レンズ
最初に、アールイーカメラ様から機材を提供いただきましたこと、この場で感謝申し上げます。
「せっかく機材を借りるのであれば、他ではできない面白い使い方を紹介しよう!」と思い機材のチョイスをしました。「こんな使い方もアリかも?」と思っていただけたら幸いです。
本当になんでもいいんですか?!
私が普段メインで使用している機材はNikon Zfcです。なにせこのカメラの欠点はカメラに合うレンズがない(少ない)こと。Zマウントレンズはどれも高精細な描写をすることで有名ですが、一方としてその無骨な見た目は、Zfcと組み合わせると不格好になってしまいます。
この問題を打開する手段こそ、今回使用するMegadapのETZ 21です。わずか2mmのフランジバックの差を利用し、EマウントレンズをZマウントボディでAF駆動させる魔法のアダプターです。
各所からいろいろな意見が聞こえてきそうですが、所詮カメラは道楽。使っていて楽しいが一番ですから。
もちろんメーカー純正のマウントアダプターではないわけですから「本当にいいのかな?」と思いつつお店に伺いました。店員さんに、EマウントレンズをZfcで使いたい旨を伝えたところ、快諾いただきまして本当に使いたいレンズを借りることができました。
レンズはSonyの誇る標準大三元ズームレンズFE 24-70mm F2.8 GM Ⅱを借りました。理由はいくつかありますが、大きくは絞りリングがついていること、F値が明るいことの2点です。
Zfcのクラシカルな外観との親和性も高くて付けた段階でかなり満足感が高いです。
ちょうど旅行の予定があり、作例はその中で撮影しています。
Sonyのレンズ群でも最高峰に位置するG Master、写りは一級品です。高精細なピント面の描写もさることながら、きれいなボケや最大0.32倍の接写性能など、旅先での対応力はさすがとしか言いようがありません。
しかもその中でも画質が良い中央のみをクロップで利用しているわけですから輪にかけて描写力が際立ちます。開放から良し、絞ればなお良しの万能レンズ。標準大三元で言えばNikonからも最近2型が出ましたが、最大のライバルはこのGMレンズなのかもしれません(笑)
カメラを使うにあたって「自分は今どれほどの被写界深度を必要としているのか」を意識するのは、表現としても重要である一方、純粋にパラメーターをメカ的に操作するのは楽しいわけです。そもそもZfcを使っている人間が、物理ダイヤルが1つ増えたくらいで煩わしさなど感じませんから。
欠点らしい欠点もあります。それは手ぶれ耐性の無さ。最近のカメラは手持ち10秒でお手軽夜景撮影!なんて謳い文句が飛び交っていますが、この組み合わせで望遠端を使おうものなら手ぶれ祭りに…三脚に乗せてしまえば関係ないのですけどね。
マウントアダプターを使う際に危惧されるのは、センサー周りの規格の差によるマゼンタ被りなどの影響でしょう。星景写真という意地悪なシーンですが、APS-Cクロップであれば十分に色収差などは抑え込まれています。
Zfcに合わせるレンズ。よく考えればより良い解はあります。F2.8通しで考えても、Tamronの17-70mmはより広い焦点域をカバーできて、さらに手ぶれ補正も搭載するなど、スペックを見れば実用性の高い組み合わせは数多あるでしょう。
しかし、我々カメラオタクの多くは趣味として、あくまで道楽としてカメラを使うわけです。楽しいが一番ですから、使っていてアガる組み合わせを楽しむのが吉でしょう。露出のパロメーターを物理ダイヤルで操作しながら、撮れば精緻な画が出てくるのは最高の撮影体験でした。
Zf・Zfcで一生モノの相棒をお探しの皆さん、こういった選択肢もアリじゃないでしょうか?
組み合わせとしては完全にルール違反ですが、快くレンズをお貸しいただいたアールイーカメラ様に重ねて感謝を申し上げます。次回はShotenのXTZでFujifilmのレンズを使ってみたいなーなんて(笑)
横浜国立大学写真部 一時期写真から離れていたが「ぎんしお少々」に影響を受け熱が再燃。現在Zfcに一番似合うレンズを探して彷徨中。その傍らフィルムカメラにも食指を伸ばしかわいいカメラを蒐集している。 機材:Nikon Zfc, Rollei 35
白波 遥の使用カメラ
白波 遥の使用レンズ