【カメラ機材の豆知識】センサーサイズの違いでの特徴や撮影時に違いを感じるポイントをご説明!!
【カメラ機材の豆知識】センサーサイズの違いでの特徴や撮影時に違いを感じるポイントをご説明!!
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カメラのセンサーサイズは、画質だけでなく使い心地や価格などさまざまな点に影響を与えます。
どのセンサーサイズが自分に合っているのかわからない方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、センサーサイズごとの特徴や撮影時に違いを感じるポイントについて解説します。
ぜひ参考にしてください。

カメラのセンサーには大きさの違いがある

カメラには「イメージセンサー」と呼ばれるパーツがあり、レンズを通して捉えた光を受け止めて写真へとデジタル変換する、重要な役割を担っています。

センサーは、カメラによって大きさが異なります。センサーの大きさが違えば、画質や写真表現、
価格などに差が生まれるため、センサーサイズはカメラ選びにおいて重要なポイントの一つです。

一般的に、センサーサイズは大きいほど高画質といわれますが、各センサーサイズでメリットデメリットは存在します。
使う人やシーンによって好みや求めることも変わるため、一概にどれが優れていると言えるものではありません。
各センサーサイズの特性をしっかりと理解した上で、自分の用途に合ったものを選ぶことが重要です。

主に採用される3種類のセンサー

フルサイズ

フルサイズセンサーは、本記事で紹介する3種類のセンサーの中では、最も大きなセンサーです。
プロやハイアマチュアの方が選ぶことが多いセンサーサイズといえます。
フルサイズカメラに開発力を注いでいるメーカーは多く、カメラやレンズのラインナップも豊富です。

APS-C

APS-Cセンサーは、フルサイズセンサーの40%ほどの大きさです。初めてカメラを買う初心者の方や小型のカメラが欲しい人に選ばれることが多いといえます。
エントリー機だけでなく高性能なカメラもあります。
同じメーカーのフルサイズ機とマウント(カメラとレンズの接続部分)が同じであることが多いため、幅広いユーザーが愛用しているセンサーです。

マイクロフォーサーズ

マイクロフォーサーズセンサーは、フルサイズセンサーの25%ほどの大きさです。小型軽量なシステムを作ることができるため、レンズが大きくなりがちな超望遠域を使う、野生動物撮影に人気です。
また、持ち運びやすいデザインとサイズ感を採用したエントリー機や、他のサイズのセンサーには無い機能を有した高性能機など、特徴的な魅力が多くあります。

センサーサイズによって違いが出る6つのポイント

画角

同じ焦点距離のレンズで撮影したとしても、センサーサイズによって画角が異なります。
APS-Cセンサーはフルサイズの約1.5倍、マイクロフォーサーズはフルサイズの約2倍の焦点距離の画角
に写ります。
たとえば、焦点距離が50mmのレンズを各センサーサイズのカメラに付けた場合は、以下のように画角が変わると理解しましょう。
 ● フルサイズ→50mm
 ● APS-C→50×1.5=75mm
 ● マイクロフォーサーズ→50×2=100mm
センサーサイズが小さいほど焦点距離が伸びるため、APS-Cやマイクロフォーサーズはフルサイズに比べて望遠撮影に強いと言われます。

ボケ量

同じ画角で撮影をする場合、センサーサイズが大きい方がボケ量も増えます。
これは、焦点距離が長いほどにボケ量は大きくなるというレンズの特性が原因です。
異なるセンサーサイズで画角を揃えるならば、センサーサイズの大きい方が焦点距離が長くなり
ます。
たとえば、フルサイズで50mmのレンズを使って撮影した写真と同じ画角をAPS-Cで写す場合は、35mm前後のレンズを使わなければなりません。
同じ画角でもフルサイズに使ったレンズの方がより長い焦点距離であるため、フルサイズの方がよりボケ量が大きくなるという理論です。

少し難しい理屈であるため無理に理解する必要はありませんが、センサーサイズが大きいほどボケ量も大きくなるという点を押さえておきましょう。

階調

センサーサイズが大きいほど、写真の階調表現もより豊かになります。
これは、センサーサイズが大きければ、1画素あたりの受光量が増えるからです。

たとえば、同じ4000万画素のセンサーであっても、フルサイズとAPS-Cではセンサーの総面積が異なります。
画素数は同じであるのに総面積が小さいということは、APS-Cの方が1画素あたりの面積は小さくなるということです。
面積が小さければ必然的に受け取れる光の量も少なくなります。

受け取る光の量が少なければ処理できる色や光の情報量も少なくなるため、
階調表現の豊かさも減ります。
センサーサイズが小さくなるほど、明暗差が激しいシーンで白飛びや黒潰れが発生しやすいです。
反対に、フルサイズセンサーは他のサイズのセンサーよりも豊かな階調表現が魅力といえます。

暗所性能

センサーサイズの大きさの違いは、暗所性能にも影響を与えます。
具体的には、ISO感度を上げた際の、ノイズの発生具合が異なるということです。
前述したように、同じ画素数であっても、センサーサイズが大きいほど1画素あたりの受光量も大きくなります。
1画素に多くの情報量を含むことができるため、光の少ない暗所でISO感度を上げても、
ノイズを発生させずにディテールまで写せるということです。
センサーが大きいほどISO感度を上げることに抵抗がなくなるため、シャッタースピードや絞り値を使った表現にも余裕が生まれます。

サイズと重さ

センサーサイズが大きくなるほど、カメラとレンズのサイズや重さも大きくなります。
フルサイズカメラでも小型のものはありますが、レンズの大きさはかなり異なるため、結局はシステム全体として差が生まれるでしょう。

また、カメラとレンズが大きくなれば、それを運用するためのカメラバッグや三脚などの周辺グッズも大型化せざるを得ません。
APS-Cやマイクロフォーサーズを使う大きな利点は、カメラやレンズがコンパクトなものが多い点にあるといえます。

価格

センサーサイズが大きいほど、価格も高くなる傾向にあります。
カメラ本体だけでなくレンズも価格差があるため、予算とのバランスには注意しなければなりません。
自分の撮影用途と予算を照らし合わせて、それに見合ったカメラを選びましょう。

まとめ

カメラのセンサーサイズはカメラ選びの重要なポイントの一つです。
センサーサイズが大きいほど画質は良いといえますが、サイズや価格、焦点距離の差を考慮すると、
どのセンサーにメリットを感じるかは人それぞれでしょう。
各センサーサイズの特徴をしっかりと整理して、ご自身に合ったカメラを選ぶことが重要です。

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