●雨の日こそ出かけよう!梅雨も怖くない雨の日撮影のテクニック
●雨の日こそ出かけよう!梅雨も怖くない雨の日撮影のテクニック
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写真を撮っていると天気に関して気になることが多いはずです。
特に雨が降ると撮影が台無しになってしまうこともあり、ほとんどの場合は雨が降るとガッカリしてしまいますよね。
しかし雨の日ならではの写真というのも、意外と魅力的だったりするのです。
今回はそんな、雨の日が待ち遠しくなるような撮影法について紹介していきます。

●リフレクションを利用する

雨の日の景色の特徴は、地面が濡れている状況にあります。
それを活かせば、手軽に流行のリフレクション写真ができあがるはずです。
近頃ではリフレクション写真を撮るために、わざわざ大量の水を用意して、散水してから撮影すると言うことも珍しくありません。
しかし雨が降っていたり、あるいは雨上がり直後であれば、そんな手間を掛けることもなく、カンタンにリフレクション写真が撮影できます。
ただしリフレクションさせるためには、ある程度の大きさの水たまりが必要ですから事前にロケハンを済ませておき、バッチリ景色が反射している場所を探しておくと良いでしょう。
あるいは夜の撮影なら、水たまりがなくても周囲の光を濡れたアスファルトが反射している場所が多く、幻想的な写真が撮影できます。
雨の日のリフレクション写真を撮影する際は、写真のモチーフとなるものとリフレクションした影をはっきり映すため、ある程度絞った設定がオススメです。
ただし夜の撮影で幻想的な雰囲気にしたいのなら、手前にフォーカスを合わせて解剖で撮影し、光をぼかしてみても面白い作品が仕上がります。

*雨の夜の水たまりを利用して、で光看板などの光をリフレクションさせることで、見慣れた風景すらエモーショナルな一枚に切り取れます。

●雨の日ならではのアングルを工夫する

雨の日は特に地面の雰囲気が、普段とは違ったものとなっています。
そのため雨の日ならではの特徴を演出する写真を撮りたいのなら、普段はあまり意識しない地面、特にアスファルトの濡れたトーンを上手に表現に取り入れたいものです。
先ほど説明したリフレクションはもちろんですが、雨に濡れたダークなアスファルトは、切り取り方によってはとても存在感があります。
例えば歩道橋の上にのぼって、そんなアスファルトを上手に切り取ることで、新鮮な作品が仕上がるかも知れません。
特徴的な雨の日のアスファルトをバックに人物撮影をすれば、傘をアクセントにいつもよりもアートっぽい写真が撮れることでしょう。

*雨の日ならではのアングルを探してみましょう。晴れの人は違う面白いアングルが見つかるかも知れません。

●雨の日ポートレートは機材の防水に注意

基本的にはほとんどのカメラマンが嫌う雨ですが、中には雨を待ち望んでいる人もいるのです。
そんな雨の日の撮影を代表するのが、雨の日ポートレートかも知れません。
近頃ではそんな雨の日ポートレートを得意としたインフルエンサーの人気も高く、是非チャレンジしてみたいという声も耳にします。
雨の日ポートレートは、原則的に暗くなってから行います。
夜間撮影となりますので、当然ながらストロボが必要です。
ライティングの方法としてはポートレートの被写体の背後に一灯を置き、これで雨を光らせ人物のシルエットを強調します。
ただしこれだけでは人物が真っ暗になってしまいますので、人物の斜め横にさらに一灯。出切れはその反対側にもう一灯ストロボを用意し、雨の光の反射とシルエットを造りながら、被写体にもしっかり光が当たるようにセッティングします。
カメラやレンズ、そしてストロボは防水でないものがほとんどですから、できるだけ雨に濡らさないように注意しましょう。
防滴仕様のカメラやレンズでも、激しい雨だと内部に水が入ってしまうリスクがあります。
ストロボも水に弱く、バッテリーが濡れてしまうと最悪の場合ショートして壊れてしまう危険性がありますので、何らかの手段で防水しておかなければなりません。
ただしビニール袋などでストロボを包むと、発光の熱で溶けたり発火するリスクもありますので注意しましょう。
撮影した後しっかり水を拭い、乾燥した場所に機材を置くようにしてください。
特にレンズは湿気の多いところに置いておくと内部にカビが生えてしまいますので、雨の撮影後のケアは欠かせません。

*作例はポートレート撮影中たまたま小雨が降ってきて、結果的に雨粒が印象的に撮影できた一枚。被写体の背景からストロボを当てることで雨が被写体を引き立てる一枚となります。

●愛車の新しい魅力を発見できる

もしクルマやオートバイの撮影をしているからであれば、雨の日の撮影は是非チャレンジしてほしいシチュエーションです。
雨の日には普段にない背景で、あるいはボディに伝う水滴の形と色はとてもきれいで、新鮮なムードを味あわせてくれます。
愛車家の方なら大丈夫と思いますが、野ざらしになっているボディーは水を弾かないので画になりません。
ボディーの表面にたくさんの水滴が弾かれ、連なっているようであれば、その様子をどう切り取るかを計算しましょう。
カメラの設定としては、部分的に撮影するならF値を解放気味にして被写界深度を浅く取り、水滴を強調して印象的な一枚にしても面白いでしょう。
全体のシルエットを見せたいのなら、少し絞り気味にして水滴をまとうボディーの打つ杭差を表現してみてください。
もちろんクルマ自体を美しく見せるためのアングルも、工夫が必要です。
普段は目にすることのない雨粒を纏った愛車の姿を、ベストな形で切り取ることができたら、新しい魅力を発見することになるはずです。

水滴を強調したいなら撥水性のワックスやボディコーティング処理をしておくと良いでしょう。夜の明かりを反射させるとより一層特徴的な一枚が撮影できるはずです。

●雨の日のモノトーンや小物を有効活用

雨の日は太陽の光が弱くなり、景色が全体的にモノトーン化しています。
そんなモノトーンの雰囲気を有効活用するのも、雨の日撮影のテクニックのひとつです。
例えば雨の日とモノトーンの街中に、ぽつんとカラーの傘を差した被写体を置けば、印象的な写真が仕上がるはずです。
小物としての傘も見逃せません。
傘に隠れた被写体というのも、雨の日ならではのポートレートになります。
あるいは近頃ではいろいろなカラーや柄の傘が売られていますから、そんな被写体として映える傘をモデルさんに持たせて小雨の中で撮影すれば、インパクトのあるポートレートが撮れるかも知れません。
傘の中にはレインボーに反射する半透明のアイテムもあり、そんな傘越しに撮影すれば、特殊フィルターのように周りの風景をいつもと違う魅力的な景色へと変身させてくれることでしょう。
普段は目を向けないような足下のちょっとした空間でも、雨の日なら雨と水たまりによって、新鮮な被写体に見えてくるはずです。

雨の日の人物撮影は傘などの小物を事前に準備しておくと良いでしょう。その際、背景となる場所の色を見ながら傘の色選びをすることもポイントとなります。
まとめ
せっかくの撮影予定日に雨が降ったとしても、諦める必要はありません。
状況によっては雨ならではの一枚を仕上げることもできるはずです。
そんな撮影の幅を広げるためにも、機材を濡らさない範囲で是非雨の日撮影にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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