【撮影テクニックガイド】シャッタースピード
【撮影テクニックガイド】シャッタースピード
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子供やペットの撮影をしていて写真がブレてうまく撮れないと悩むことはありませんか?滝や噴
水など水の流れをやわらかく撮影したいのにくっきり撮れてしまったときなども、シャッタースピー
ドを調整することで意図した撮影ができるようになります。

シャッタースピードとは

カメラの【シャッタースピード】とは、シャッターが開いている時間の長さのこと。1/60秒、1/1000秒
のように、「秒の分数」で表します。分母が大きくなるほどシャッタースピードは速くなります(表示
例:1/30秒、1/60秒、1/250秒、1/1000秒、1/2000秒など)。

シャッタースピードの役割は2つです。

①明るさをコントロールする
②ブレをコントロールする

明るさをコントロールする

シャッタースピードが速いほどセンサーやフィルムに光が当たる時間が短くなり、写真は暗くなり
やすいです。逆にシャッタースピードが遅いほど光を取り込む時間が長くなるため、写真は明るく
なりやすいです。

同じ条件下でシャッタースピードを変えて撮影しました(1/30秒と1/500秒)。

作例1:シャッタースピード1/30秒で撮影
作例2:シャッタースピード1/500秒で撮影

ブレをコントロールする

速いシャッタースピードは動く被写体を瞬間的に捉え、ブレを防ぎます。一方、遅いシャッタース
ピードは動きをブレとして表現し、流れるような効果を得ることができます。

作例3:シャッタースピード1/250秒
作例3:シャッタースピード 1/30秒

シャッタースピードを調整する

下記は撮影シーンに応じたシャッタースピードの目安です。

・一般的な風景撮影(風景や静止した被写体):1/60秒から1/250秒
・動く被写体(子供やペットなど動きのある被写体):1/250秒から1/500秒
・動く被写体(スポーツや野生動物など速く動く被写体):1/500秒から1/1000秒
・非常に速く動く被写体(飛んでいる鳥や車など):1/1000秒から1/2000秒
・長時間露光(滝の流れを柔らかく表現する、夜景や星空など):1秒から30秒以上/(光の軌跡を
捉える、暗い環境での撮影)5秒から30秒以上

出典元:Enjoyニコン
https://www.nikon-image.com/enjoy/phototech/manual/04/03.html

シャッタースピードの調整手順

シャッタースピードを調整するにはいくつかのやり方があります。

①[シャッター優先モード]で撮る:シャッタースピードを手動で設定し、カメラが自動的に絞り値を
調整する
②[マニュアルモード]で撮る:シャッタースピードと絞りを手動で設定する

シャッタースピードはカメラの前面や背面にあるサブコマンドダイヤルを回して、数値を設定しま
す。回す方向によってシャッタースピードが速くなったり、遅くなったりします。

シャッタースピードを調整して写真を表現する

スローシャッターは意識しないとなかなか撮ることがないと思いますが、表現のひとつとして使う
と幅が広がり撮影の選択肢が増えます。曇りの日や室内など、シチュエーションによって明るさ
の調整をする時にもシャッタースピードを利用します。

作例:1/25秒(シャッター優先モード)
作例:1/500秒(シャッター優先モード)

薄曇りの日に、同じ条件でシャッタースピードだけを変えて撮影しました。光を取り込む量の違い
で異なる表現になりました。

作例:1/3秒(シャッター優先モード)

シャッタースピード1/3秒で撮影。電車のライトがビームを出しているかのようになり、スピードを表すと同時に近未来的な表現になりました。

作例:1/100秒(シャッター優先モード)

スピードのある電車をシャッタースピード1/100秒で撮影。ぴたりと止まっているかのようにブレなくクリアに撮影できました。

作例:1/50秒(マニュアルモード)
作例:1/500秒(マニュアルモード)

回る水車を撮影。水と回る水車の表現がシャッタースピードの違いで異なることがわかります。

シャッタースピードはブレを防ぐためだけでなく、ライブ感を表す表現の一つにもなります。これが正しいという数値はないので、いろんな速度を試して撮影を楽しんでくださいね。

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