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毎年10月になると街は一気にハロウィンムードが高まってきます。
ハロウィン当日に街中のあちこちで仮装する人たちが闊歩するのは、いまやひとつの風物詩になっていますが、そんな特別なイベントを是非カメラにおさめたいという方も多いはずです。
そこで今回は、ハロウィンコスプレの撮影で、よりハロウィンっぽい仕上がりにするためのテクニックをいくつかご紹介していきます。
ハロウィンコスプレを撮影する際に、大きなポイントとなるのがカメラの設定です。
特に重要なのがホワイトバランスで、このホワイトバランスによって仕上がりの色味を調整していきます。 ハロウィンといえば、やはりカボチャのイメージですから、仕上がりがカボチャのカラーっぽくなればそれらしいカラーが表現できるはずです。
普段はこのホワイトバランスをオートにしたまま撮影している方も多いでしょうが、ハロウィンのように少し癖のある色味が欲しいときは、撮影時にホワイトバランスを出したい色味に近づけておくと、より「らしい」仕上がりとなります。
具体的にはホワイトバランスをオートではなく、マニュアルで設定します。
色温度は「太陽光」「室内」などのプリセットが用意されていますが、自由に数値を設定できるモード(例えばSonyのαシリーズなら「色温度・カラーフィルター:」)で、ケルビンを上げていけば、色味がどんどんカボチャっぽくなっていきます。
ホワイトバランスはその時の環境光によって変化しますが、基本的には6000k以上に設定しておけば、赤みが強い仕上がりになります。
あとは撮影とプレビューを繰り返しながら、好みの色に調整してください。
色温度の他に工夫したいのが、露出の設定をややアンダー目にしておくことです。
ハロウィンの少し妖しげな雰囲気を出したいのなら、何もかもがくっきり見える明るい写真より、少し暗めの露出に設定するのが正解です。
マニュアルモードで撮影するのであれば、いつもよりも少しF値を絞ってみたり、ISOを下げてアンダー目に設定しましょう。
オートモードで撮影するのであれば、露出補正を「-1〜-2」程度に設定し、適正な露出よりも暗めに仕上げるのがポイントです。
作例はマニュアルモードで撮影。手前を思い切りぼかしたかったため絞りは全解放(f1.4)で、さらにストロボを使っていたためシャッタースピードは1/250以上に速く設定できなかったので、Lightroomで明るさなどを補正しています。
カラーバランスも、もし撮影時に思い通りの設定が決まらなかったら、Loghtroomなどで色温度を調整しても問題ありません。
色味と明るさを調整して仕上げるだけで、一気に仕上がりのハロウィンっぽさが増します。
撮影テクニックの1つとして是非チャレンジして欲しいのが、ハロウィンっぽいモデルのポーズです。
普通のポートレートのようなポーズだけでは、どうしても普通のポートレートになってしまいますが、お化けや魔女になりきったポーズなら、仕上がりが一気にハロウィンっぽくなるはずです。
このとき気をつけたいのが、「恥をすてる」ということ。
まわりに人がいると、どうしても恥ずかしがったりして思い切りポーズをとることができなかったりしますが、中途半端なポーズでは良い仕上がりが期待できません。
どうしてもまわりが気になるのなら、できるだけ人が少ない場所や時間帯を選ぶと良いでしょう。
この撮影の時は周りにほとんど人がいなかったため、比較的自由にポーズがとれました。
とはいっても散歩を楽しむ方もいくらかはいたため、できるだけまわりを気にしないように心がけながらポーズを決めました。お化けや魔女らしいポーズというのはたくさんのパターンがありますが、被写体のイメージに合ったポーズを見つけていくのも撮影テクニックのひとつではないでしょうか。
構図に関しても、ハロウィンならではの工夫を凝らすとより撮影が楽しめるはずです。
作例はバックライトでライトアップされているステンドグラスを背景に、被写体をシルエットだけ残してハロウィンっぽさを演出してみました。
より良いロケーションが見つかれば、夜撮影でより一層ハロウィンムードを表現する一枚が撮れるはずです。
ハロウィンシーズンになれば街中にハロウィンのオブジェやモニュメントが登場するはずですから、事前にしっかりロケハンしておいても良いでしょう。
ハロウィンコスプレにチャレンジしようとしたときに、まず考えるのがどんなコスプレをするのかという衣装のイメージですよね。
ハロウィンの衣装といえばドンキホーテやあるいはAmazonで探せますが、ちょっとチープなコスプレ感が出てしまうのも否定できません。
さらにその手のよくあるタイプの衣装は、いざハロウィン本番に着ていくとなると、かなりの確率でほかの人と「コスプレ被り」をしてしまいます。
そんな時にオススメしたいのが、ちょっとした小物使いを利用しながら、手持ちの衣装でそれっぽさを演出するという方法です。
例えばハロウィンっぽいカチューシャだけを用意して、あとはハロウィンカラーのオレンジ、パープル、ブラックなどの手持ちの衣装を上手にコーディネートすれば、下手な専用の衣装よりもピッタリ決まったコスプレになったりします。
これであれば、移動中もそこまで違和感がありませんから悪目立ちしませんし、現地で着替える手間も省けます。
そしてやはり、ハロウィンといえばやはりカボチャやドクロなどの小物がマストですよね。
近頃ではハロウィンシーズンが近づいてくるとのあちこちでハロウィングッズが販売されていますので、撮影の小物に事欠くことないはずです。
その中でも特にオススメなのが、いわゆる100円ショップのアイテム。
シーズンが近づくと店頭の一番目立つ場所に様々なアイテムが並んでいるので、目にする機会も多いはずです。
100円ショップといえどもそれなりにクオリティーの高いアイテムがありますから、ちょっとした撮影用の小物として、十分利用可能です。
こちらのカチューシャも100円ショップでゲットしたもの。ワンポイントとしてハロウィン気分を盛り上げたい時でも、充分なクオリティーではないでしょうか。
オレンジカラーのワンポイントがあれば、それだけでハロウィン気分が盛り上がります。衣装は被写体の手持ちの私服。
ブラックを基調に、魔女っぽいマントがあったのでうまく取り入れてみました。
写真はハロウィンムードを演出するために、レタッチでノイズを追加。
少し怖いイメージの表情を活かすために、レトロなレタッチにチャレンジしてみました。
もし本気でハロウィンコスプレ撮影にチャレンジしたいのなら、スタジオを借りて撮影するのもひとつの方法です。
スタジオであればまわりの目も気になりませんし、衣装チェンジも好きなだけできます。
このシーズンであれば撮影専用のスタジオなら、ほとんどのスタジオにはハロウィン用の小道具が用意されていますので、事前に調べておけば持ち込む小物も減らすことができるはずです。
ハロウィンイベント当日でなく、事前にSNSなどでハロウィンコスプレを披露したいのなら、10月に入ってからすぐにでもスタジオを借りて撮影すれば、スタジオならではの自由度の高い撮影がじっくりできます。
もちろん一般的な撮影スタジオでも良いのですが、コスプレ専用のスタジオなら、より雰囲気のある写真が撮れるはずです。
コスプレスタジオなら、用意されている小物類もさらに充実していますので、衣装を大量に持ち込んで取れ高の高い撮影も可能となります。
ただしスタジオ撮影となると自然光が使えない場合が多いため、ある程度のライティング知識が求められるかも知れません。 ほとんどの撮影スタジオは、LEDリングライトが用意されていますので、これを上手に活用して盛れる写真を撮れるように備えておくと良いでしょう。
こちらは一般的な白ホリスタジオで、備品として用意されていた小物を使用したハロウィンコスプレ。これほど大きなカボチャのオブジェは持ち運びできないので、スタジオに用意されていると非常に便利なアイテムとして利用できます。
衣装もハロウィン用のコスチュームですが、専用のブランドのアイテムのためワンランク上のクオリティーが楽しめます。
とは言えそこまで高級なものでもありませんので、他の人と差別化したい人なら投資に見合う成果が手に入れられるはずです。
■筆者紹介
名前:石神りぴ
SNS:Instagram https://www.instagram.com/rieringo0707xyz/
プロフィール:
WebライターとしてWeb媒体の記事を執筆。趣味では風景の写真を撮影したり、ポートレート写真を撮影してもらったりと、『摂る側』『撮られる側』の両方を楽しんでいます。時々、撮影のアシスタントも行い、カメラ・ポートレート撮影に関する知識も勉強中。Instagramでは美容系商材のPRを行っており、物撮りのクオリティを上げるために日々奮闘。書くこと・撮られること・撮ることが大好きなライターです。