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人物の魅力を引き出す!ポートレートを美しく仕上げるLightroomレタッチ術

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ポートレート写真では、人物をどれだけ魅力的に見せられるかがカメラマンの腕の見せどころです。
うまく撮れた写真もそうでない写真も、簡単なレタッチを加えるだけで、その人の魅力や個性をぐっと引き出せます。
今回は、ポートレートで人物をより魅力的に仕上げる「Adobe Lightroom」を使ったレタッチ術を解説していきます。普段レタッチをしない方でも簡単に実践できる内容なので、ぜひ試してみてください!

人物レタッチでおさえておきたい3つのポイント

ポートレートのレタッチで最も大切なのは、単に写真を綺麗に仕上げるだけでなく、人物の魅力を最大限に引き出すことです。
まずは、レタッチするときに意識しておきたい3つのポイントを解説します。
レタッチ初心者でもすぐに実践できる内容なので、ぜひ試してみてください!

①被写体の人物像・イメージを把握しておく

レタッチに取り掛かる前に、まずは被写体の人物像を思い描きましょう。明るい・優しい・かっこいいなど、その人の特徴や印象を頭の中で整理しておくことで、レタッチの方向性が明確になります。
被写体の特徴に合わせた、基本的なレタッチのコツを見ていきましょう。

〇女性

女性の場合、肌のなめらかさや透明感を意識してレタッチすると、美しさが自然と引き立ちます。
全体を明るくしたり、肌や髪にほんの少しツヤを加えるだけでも印象がアップするので、不自然に見えない範囲で補正を加えましょう。

〇男性

骨格がはっきりとしている男性は、陰影を強めて顔周りの立体感を出すと、顔立ちがさらにはっきりとして引き締まった印象になります。骨格を意識して明るさやハイライトを調整しましょう。
肌は必要以上に補正を加えず、質感や個性を残すのがおすすめです。

〇子供

小さい子供のポートレートは、ありのままの表情を引き出すのがポイント。顔周りを明るくすると表情がぱっと華やぎ、生き生きとした印象が増します。補正は最低限にとどめ、顔や体の汚れはあえて残すことにより、子供らしさやストーリー性のあるポートレートにしましょう。

②顔周りのパーツを補正して印象アップ

人物をより魅力的に見せるため、顔周りのパーツを自然に整えます。
レタッチでは、健康的で清潔感のある印象を持たせましょう。以下4つのパーツに注目して補正すると、印象アップにつながります。
〇肌:シミ・しわ・肌荒れを隠す
〇目元:しわやクマを隠す、白目の充血と瞳のハイライトを白く補正する
〇口元:唇に血色感を出す、歯を白くする
〇髪:ツヤを出す、アホ毛・顔にかかった毛を消す
これら4つのパーツは見た目の印象を決める要素なので、自然に見える範囲で補正を加えましょう。
一方で、ほくろやえくぼ、笑いじわなど、その人物の個性やチャームポイントは残すことが大切。
過度にきれいにしてしまうと、のっぺりとした印象になってしまいます。

③背景を整えて人物を引き立てる

主役の人物をより引き立てるため、背景の余分な人やモノを取り除き、明暗や色味を調整しましょう。
写り込みは、トリミングや修正機能で簡単に取り除けます。人物だけを明るくしたり、背景だけを暗くすれば、人物の存在感が増してより印象的な仕上がりになります。

人物レタッチに役立つLightroom機能

続いて、ポートレートのレタッチで使うLightroomの補正機能をご紹介します。
実際の画面を見ながら、人物の魅力を引き出す補正のポイントとテクニックをおさえておきましょう。

〇基本補正・トーンカーブ・カラー

まずは基本補正を操作して、写真全体の印象を整えます。特にコントラストとカラーは雰囲気を大きく決めるので、人物のイメージに合うよう細かく調整しましょう。
ハイライト・白レベル・黒レベルで全体の明るさを調整し、肌や髪に当たる光を美しく見せます。
テクスチャ・明瞭度を下げればシミや細かいしわが目立ちにくくなり、肌がなめらかに。
さらにカラーミキサーの彩度でレッドやオレンジを上げれば、肌や唇に自然な血色感がプラスされます。
そのほかの基本補正はRAW現像の記事で解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

〇マスク

マスクを使えば、人物のみを対象にして補正できます。人物だけを明るくしたい時や、肌や髪だけを滑らかにしたい時に便利で、ポートレートのレタッチではよく活用します。
パネルのマスクから「被写体を選択」をクリックすると、人物が自動で選択され、赤く表示されたマ
スク部分に補正が反映されます。「ブラシ」なら、髪や目元などのさらに細かいパーツを補正することも可能です。

〇修正ツール

シミ、しわ、ニキビ、ほくろなどの小さな部分を修正・削除できる機能です。
気になる部分をクリックするだけで自動で修正されるほか、近くの部分をコピーして隠すこともできます。背景の余分なオブジェクトの削除にも役立ちます。

ポートレートの作例とレタッチ解説

ここではポートレートの作例とともに、レタッチのポイントを解説していきます。
具体的な補正やシーン別でのおすすめレタッチをご紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください!

【明るく元気な印象のレタッチ】

Leica Q2 / f1.7 1/1000秒 ISO100

人物が笑顔で明るい表情をしているポートレートは、全体の明るさや彩度を上げて、元気なイメージをさらに引き立たせます。
作例ではハイライトや白レベルを上げ、木漏れ日をキラキラと輝かせて元気な印象を強めました。
背景の木々はややごちゃついた印象なので、コントラストと彩度を少し下げ、自然に人物に目が行くよう調整しています。

【クールで落ち着いた印象のレタッチ】

SONY α7R Ⅳ × ZEISS Batis 2.8/135 / F2.8 1/640秒 ISO100

同じ人物、同じロケーションでも、レタッチ次第で印象はガラッと変わります。
凛とした抜け感のある表情の写真には、笑顔で明るいイメージとは反対に、クールさを強めるレタッチを行いました。
シャドウを下げ、黒レベルを上げることで影の印象がより深まり、寒色寄りのトーンにすることで、落ち着きのあるオシャレなポートレートになります。

【屋外/自然光・逆光】

SONY α6400 × FE 85mm F1.4 GM II / F1.4 1/4000秒 ISO100

晴天の下、逆光で撮影したポートレートです。人物が背景より暗く写ってしまったときは、
人物だけにマスクをかけて、露出・白レベル・彩度を上げることで、人物が明るく、写真全体のバランスも整います。
作例のように髪が短い人物の場合、強風で髪が目元や口元にかかってしまっていることがよくあります。修正機能を使って顔周りの髪を消して、顔周りの印象をアップさせましょう。

【屋内/照明】

SONY α7CⅡ × FE 85mm F1.4 GM II / F1.4 1/100秒 ISO400

地下のレストランで撮影した一枚です。照明やオレンジ色のインテリアに合わせて暖色を強め、
リラックスした温かみのある空気感が伝わるポートレートに仕上げました。
目を細めて笑っている写真は、瞳が黒くなり存在感が薄くなりがち。表情が明るくならないときは、瞳の中のハイライトを強調して、表情にしっかりと輝きを与えましょう。

【雨の日】

SIGMA DP2 Merrill / F2.8 1/125秒 ISO200

光が均一に当たる雨の日のポートレートは、レタッチでコントラストを強めることで表情にメリハリ
が出ます。
さらに全体を寒色寄りにすれば、雨の日のしっとりとした雰囲気を出すことができます。
ビニール傘越しに撮影したこちらの作例は、撮影時では顔の印象が弱くなってしまったので、
肌色や唇など顔周りの彩度を上げて、人物をより際立たせました。

【全身が写っている写真】

SONY α7CⅡ × Super Takumar 50mm f1.4 / F1.4 1/160秒 ISO50

全身ポートレートのレタッチは、顔だけでなく体全体のラインや服装にも気を配ることが大切です。シャドウやハイライト、彩度を強めて服に立体感を出し、全身を引き立てましょう。
また、背景のコントラストを弱めて被写体以外が目立たないように調整すると、人物が自然に際立ちます。

まとめ

SONY α6400 × FE 85mm F1.4 GM II / F1.4 1/4000秒 ISO100

人物の魅力をより引き立てる、Lightroomレタッチ方法を解説しました。
Lightroomを使った基本的な補正を行えば、写真の人物をより魅力的に見せることができます。
記事のポイントやコツを参考に、よりよいポートレートに仕上げてみてくださいね。


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朝香凪咲・内倉可南子

(三和オー・エフ・イー) 旅が大好きなライターコンビです。旅行ガイドや登山の情報を中心に執筆しながら、カメラを片手 に風景や人、動物、植物のスナップを楽しんでいます。コンパクトな機材、オールドレンズが好み で、気軽に出かけては撮った写真を記事に生かしています

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