表現の幅を広げるために、構図とアングルを考える
表現の幅を広げるために、構図とアングルを考える
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撮影ではシャッターボタンを押すだけではなく、意図を持った構図とアングルの選択が重要です。
構図とアングルを少し意識するだけで、印象に残る写真を撮ることができます。

この記事ではアングルと代表的な構図の紹介と、構図を使い分けることでどのように表現の幅を
広げることができるのかを探ります。

アングルとは

「アングル」とは、カメラをどの位置から被写体に向けるかを指します。「ハイアングル」「水平アン
グル」「ローアングル」の3つの種類があります。アングルを変えることにより同じ被写体でも異な
る印象を与えることができます。

ハイアングル

ハイアングルは被写体を上から見下ろす視点です。

上から見下ろすことで客観性や、かわいらしさを表現する効果があります。代表的な例としては、
子供やペット、料理や草花などです。子供やペットを上から撮影すると、愛らしさや無邪気さを強
調できます。料理や草花は上から撮影することで全体の配置や色合いを一枚で見せることがで
きます。

大勢の人々が集まるイベントや展望台の上から撮る風景写真などは、全体のスケールや雰囲気
を一枚の写真で表現することができます。

水平アングル

水平アングルは、被写体と同じ目線で撮影する方法です。自然で安定した視点なので、ポート
レートやスナップ写真、インタビュー写真などに適しています。

日常の一枚を切り取るスナップ写真では、被写体と同じ目線で撮ることでシーンのリアリティを表
現できます。

ポートレート撮影では、被写体の目の高さにカメラを合わせることで自然でリラックスした表情を
捉えられるので、被写体との親近感や信頼感を強調する効果があります。

ローアングル

ローアングルは、被写体を下から見上げる視点で撮影する方法です。被写体を大きく、力強く見
せる効果があります。

建物や歴史的建造物をローアングルで撮影すると、建物の高さと威厳が強調されます。

ポートレート撮影ではモデルを下から撮影することで、脚が長く見え全体のスタイルが強調されま
す。子供やペットをローアングルで撮影すると彼らの視点で見た世界を表現できます。

構図をマスターして表現を広げる

構図は、フレーム内で被写体をどのように配置するかを指します。構図を使うことでバランスがよ
くなり、見る人の目を被写体に向けることができます。

定番の構図

三分割構図
三分割構図は、フレームを縦横それぞれ3等分し、ライン上や線が交わる場所に被写体を配置す
る方法です。全体的に安定すると同時にバランスが良くなり、交点に強調したい部分を置くことで
印象を強める効果があります。

日の丸構図
日の丸構図は、主題をフレームの中央に配置する方法です。シンプルで安定感があり、被写体
を際立たせることができます。物撮りや動物・植物、ポートレートやシンプルな風景写真などに適
しています。

三角構図
三角構図は、三角形の角に被写体を配置したり、三角形の線に沿って被写体を構成する方法で
す。下に重心があるので安定感がある写真になります。

変化をつけたいときの構図

対角線構図(斜線構図)
対角線構図は、被写体を対角線に沿って配置する方法です。斜めのラインができることで奥行き
が出て、動きやリズムを表現できます。

額縁構図
額縁構図は、被写体の周囲を自然の要素(木の枝、窓、アーチなど)で囲むことで額縁のように
見せる構図です。

写真に余白をつくり被写体を魅力的に見せるのが構図です。何を伝えたいのか、被写体をどう見
せたいのかを考え構図やアングルを決めると、写真の表現がより豊かになります。被写体を目に
した時、どの構図が当てはまるだろうと考えて撮影をすると撮影がより楽しくなるかもしれませ
ん。

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