【機材レビュー】PLAUBEL makina 67 使ってみた
【機材レビュー】PLAUBEL makina 67 使ってみた
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いつもはミラーレスカメラなどのデジタルカメラを主に使用し、たまにフィルムカメラを持ち出す程度の自分ですが、中判カメラには興味があり、『いつかは使ってみたいな…』と思っていたところ、使用する機会があり挑戦してみました。
つまり中判カメラ初心者です。

まずはこのカメラ『makina 67』の主なスペックと特徴から。
使用するフィルムはブローニー判とも呼ばれる120フィルム。
フォーマットは6X7のため、撮影枚数は10枚です。

カメラの形式としてはM型ライカなどと同じ、ファインダー内の二重像を合わせピント合わせを行うレンジファインダーカメラです。

レンズ部分が蛇腹構造で、撮影する際は引き出し、また持ち運びの際は折りたたむことでフラットになり、大きな弁当箱のようになります。
山岳カメラマンに人気があると聞いたことがありますが、中判カメラでありながらこのコンパクトサイズであることがその理由です。

レンズは『ニコン Nikkor 80mm F2.8』。
レンズ固定式のためレンズ交換はできませんが、35mm換算で約40mmとなり、様々な場面で扱いやすい焦点距離です。

撮影に使用したフィルムはKodak Ektar 120 ISO100。
では実際に撮影した写真を見てみましょう。

約20m離れた場所からお城を撮影した一枚。
快晴であったこともあり絞りはF11。
木の葉やお城の屋根の装飾まできっちり解像しています。

地面スレスレにカメラを構えて山を背景に菜の花を撮った一枚。
ファインダーを覗かす目測でピント位置を、構図も大まかに合わせシャッターを切ったため、中央の花にピントが合わず残念な結果となりました。

うす暗い教会で撮影した一枚。
低感度フィルムのため絞りを開けシャッターを切りましたが、祭壇の細部まで描写されています。
鮮やかなステンドグラスが目を引きます。

中判67フォーマットでのボケ量はいかほどのものか試したくなり、絞り開放F2.8撮った一枚。
顔にフォーカスしたつもりでしたが、ピントは掛け布団の位置に。
前ボケも後ろボケも不自然さは無くきれいにボケていると思います。

最後はど真ん中に山というシンプル構図の一枚。
手前の田んぼの土、100m先にある家屋、山の中腹の木々など、拡大して見ても昨今のデジタルカメラと引けを取らない解像力です。

フィルム一本で10枚という撮影枚数ですが、シャッターを切るときのちょっとした緊張感は、デジタルカメラでは味わうことができない新鮮なものでした。
ただ、makina67は露出計も内蔵し操作も簡単、持ち運ぶ際には薄っぺらくなり間違いなく使いやすいカメラです。
初心者の方には特におすすめできる一台です。

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