
今回紹介するのは、ソニーEマウント用の高倍率ズームレンズ「28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXD
」です。2020年6月に発表され、焦点距離28mmの広角から200mmの望遠までを1本でカバーし
ながら、広角端で開放F2.8という明るさを実現した点が最大の特徴です。高倍率ズームレンズと
いえば、利便性が高くて高倍率な代わりにF値が暗かったり、画質が甘かったりするイメージがあ
りましたが、このレンズは描写力と携帯性を高度に両立し、タムロンの設計技術を象徴するモデ
ルとなっています。
レンズ構成は14群18枚。LD(Low Dispersion=異常低分散)レンズと複数の非球面レンズを組
み合わせることで、ズーム全域で色収差を抑え、解像感の高いクリアな描写を実現しています。
また、周辺光量や歪曲などズームレンズ特有の光学的な弱点も上手くコントロールされており、
最新ボディの画像補正機能と併用すれば非常に自然な画作りが可能です。
広角端28mmでF2.8スタートの明るさを確保しており、50mmでF3.5、100mmでF4.5、200mmで
F5.6を実現しています。最短撮影距離は広角端でわずか0.19m(最大撮影倍率は0.32倍)と短
く、望遠端でも0.8m(最大撮影倍率0.26倍)であるため、被写体を強調した寄りの表現にも強い
一本です。
オートフォーカスには、静音で滑らかな駆動を実現するRXD(Rapid eXtra-silent Drive)ステッピ
ングモーターを採用。風景やスナップはもちろん、動画撮影や人物撮影でもストレスのないピント
合わせが可能です。さらに、SONY製カメラとの組み合わせにより、ファストハイブリッドAF、瞳AF
、ダイレクトマニュアルフォーカス(DMF)、カメラ内レンズ補正が利用できるため、純正レンズと遜
色ない使い勝手を実現しています。
「高倍率ズーム=便利だが画質はそこそこ」という従来の常識を覆す本レンズは、一本で幅広い
シーンに対応したいユーザーにとって理想的な選択肢です。フルサイズ機の性能を引き出しなが
らも軽快に撮影したい人にとって、まさに“旅する万能ズーム”と呼ぶにふさわしい存在です。
外装はタムロンらしいマットで上質なデザイン。防滴構造とフッ素コーティングにより、屋外や悪天
候でも安心して使用できる耐久性を備えています。重量は約575g、全長117mmと軽量コンパクト
で、日常のスナップや旅行などにも持ち出しやすいサイズに仕上がっています。
似たスペックのレンズにソニー純正のFE 24-240mm F3.5-6.3がありますが、780gなので、タム
ロンが200g以上も軽いレンズになります。

ズームリングは適度なトルクでスムーズ、内筒は多段式で200mm時に約5.5cm伸びますがガタ
つきがなくしっかりした感触です。ズームロックスイッチを備え、広角端でロックすることにより不
用意にレンズが伸びることを防いでくれます。MFリングは細身ですが、トルク感は適切で微調整
も容易です。絞りリングやAF/MF切り替えスイッチを省いた非常にシンプルな作りになっていま
す。
フィルター径67mmで、タムロンは67mm径のレンズを多く製造しているため他のレンズとPLフィ
ルターやNDフィルターを共有できるのは非常に良いポイントです。

花形フードが付属しており、装着すると全長がかなり伸びる印象ですが、逆さ付けも可能で持ち
運びにはそこまで苦にならないサイズ感です。

まずは広角端28mmの開放F2.8で撮影しました。
28mmは超広角ではありませんが、日常やスナップ用途では十分な広さを撮影できます。
解像力に関しては、中央付近は十分で、竹の細かい葉も描写できています。四隅は少し流れる傾向にあります。また、中央、四隅問わず、パープルフリンジが発生していました。ただ、この写真では、かなり拡大しないとわからないレベルでした。

次は望遠端の200mmです。
200mmでは開放F値がF5.6になりますが、屋外の撮影であれば明るさは十分で、被写体と背景も程よく分離できます。
解像力もよく、 濡れた毛や毛穴、水滴まで細かく描写できています。
望遠端でも画面の端に向かうにつれて少し流れるような描写が見受けられます。

F9.0まで絞って撮影しました。
先程までと異なり、周辺部の描写が明らかに改善されています。
被写界深度も深くなり、画像全体が端正に写っている印象です。
前述の通り、広角でも望遠でも結構寄った撮影ができます。

28mmでは最短撮影距離が19cmです。レンズが長いこともあり、被写体がレンズの前玉にぶつかりそうなくらいまで近寄れます。 F2.8という明るさに加え、ここまで寄れることで背景を大きくぼかしたダイナミックな表現が可能です。

200mmでは最短撮影距離が80cmです。F5.6なので花全体にほどよくピントが合っている印象です。
望遠なので花の形も歪みが少なくてきれいに撮れています。
花全体は28mmでも200mmでも同じ範囲を撮影できている印象ですが、中央部の花に関しては28mmのほうが大きく撮影できています。
1本のレンズで表情の異なる撮影ができるのも、28-200mmの高倍率ズームレンズの面白い点だと思います。
次は自分の立ち位置を変えずに、28mmから200mmまでズームすると見える景色はどう変わるのかを見てみましょう。


動物園に親子のヤギがいました。手前に柵があったのでぎりぎり近づけるところで撮影しました。
28mmでは周りにも数頭のヤギがいることが確認できます。
しかし、仔山羊には目が行きにくく主題がわかりません。200mmまでズームすると仔山羊が大きく写り、母親の後ろをついていく様子までわかります。自分の立ち位置を変えずにここまで被写体の大きさをコントロールできるので、非常に便利です。
次は周辺減光をテストします。


28mmでは開放で周辺減光が見られます。F8まで絞るとかなり改善し気になりません。


200mmでもやはり周辺減光は見られ、F11まで絞ると改善されます。
28mmでも200mmでも大きな周辺減光ではなく、シチュエーションによってはうまく効果を利用できそうな感じでした。


柵やガラスの奥に被写体がいる場合でも、AFポイントを移動させれば問題なくピントを合わせることもできます。瞳AFにも対応しているので、人物や動物の瞳にボタン一つでピントを合わせることができます。

また、飛んでいる鳶を撮影してみましたが、AFの食いつきも速く問題ありませんでした。

ワオキツネザルがおしくらまんじゅうをしていました。3つの集団が画角内に収まる焦点距離で、
全体にピントをあわせたかったのでF9で撮影しました。寒そうな表情や左の少し寂しそうな感じまでよく捉えられていると思います。

色の発色もよく、毛並みまでしっかりと描写できています。
個人的には、1~2段絞った描写が好みです。
今回は動物園をメインに撮影を行いました。
動物園では柵があったりして被写体に近づけない場面が多いです。28-200mmはシームレスに広角から望遠まで切り替えられ、かつ軽量コンパクトなため長時間使用しても疲れづらいです。
AFの認識、精度も十分で瞳AFも問題なく使用できました。
近接撮影が得意な点も素晴らしく、広角でも望遠でもほぼ同じ最大撮影倍率を保てるので、非常に使いやすく感じました。
手ブレ補正機構は非搭載なので、暗い場所や特に望遠では手ブレに気を付ける必要があります。
しかしソニーはカメラ側に手ぶれ補正機構があるため、今回の撮影でも大きく気になる場面はありませんでした。
コントラストが高い被写体では、境目にパープルフリンジが出るなどの収差も見られましたが、とても軽度だったため編集ソフトの後処理でもきれいに消せそうです。
動物園でレンズ交換なしに色々な被写体を撮影したい。旅行で荷物を減らしたい。とにかく便利なレンズを一本持っておきたい。そんな方に特におすすめです。便利ズームと言われるレンズですが画質もよく、AFも速いため不満がないレンズです。高倍率ズームは自分の表現を広げてくれるとてもいいレンズです。
アールイーカメラは、「カメラでみんなをHappyに、そして写真文化を次の世代へ」をテーマに、 中古カメラ・レンズの販売・買取を行うカメラ専門店です。 カメラを通じて人々に喜びを届けること、 そして写真文化の魅力を次の世代へとつなげていくことを大切にしています。 店舗・オンラインショップ・マガジンを通じて、 写真を愛するすべての人に向けて、 カメラの魅力や新しい発見を発信しています。
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