【早稲田大学写真部×アールイーカメラ】はじめての二重像。 / 木村拓真
【早稲田大学写真部×アールイーカメラ】はじめての二重像。 / 木村拓真
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ある日突然、「写真部とカメラ屋さんがコラボします。」という連絡が届いた。

詳細を確認すると、どうやら「学生のみなさんが、普段触れることが少ない高価な機材や希少な機材を使い、その使い心地や写真のクオリティを体験いただきカメラの楽しさとその魅力をより深めてもらう。」という目的の企画らしい。(企画書から引用。)

カメラ好きにとって、これは間違いなく夢のような企画である。すぐに参加を決めた。

私は以前から、M型ライカに憧れていた。

ライカというブランド名に惹かれるのはもちろん、レンジファインダー機で写真を撮ってみたいという気持ちがあったからだ。

アールイーカメラさんと相談した結果、今回お借りするのは、Leica M Typ240というカメラに決まった。

ライカ M ボディ ブラックペイント Typ240

レンズは和製ズミクロンこと、CONICA M-HEXANON 50mm F2 というものをつけていただいた。

コニカ M-HEXANON LENS 50mm F2

Leica M Typ240(以下Typ240と書く)は、Leica M9の後継として2013年に発売されたカメラである。ライカ初のCMOSセンサー搭載デジタルレンジファインダーカメラで、ライブビュー撮影ができるうえ、動画も撮れる機種となっている。

ここで、いやいやライカはフィルムだろ。という声が聞こえてきそうなので補足しておくと、今回はレンジファインダーの使用感を知りたいという目的が個人的に大きかったので、こまめに撮影結果を見返せるデジタル世代から選ばせていただいた。

ピント合わせに不安があるシチュエーションでも、困ったらライブビューが使えるという安心感は、そこまで気負うことなく撮影に持ち出そうという気持ちにさせてくれた。

初めてライカを手に取る。見た目から想像していたよりも、ずっしりと重たい。

高級感というか、モノとしての作りの良さが伝わってきた。

Leicaと書かれた赤バッチがよく目立つ。
ちなみにTyp240は M型ライカの中でもトップクラスにこのバッチが大きいとか。

さて、肝心の写りはどうだろうか。

といっても私には、色味がー、とか、階調がー、とかを述べるだけの知識はない。というかそもそも機材名で検索すればたくさんレビュー記事が出てくる時代なので、そこにわざわざ触れる必要はないはず、うん。

ということで、私は私らしく、Lightroomで現像した写真たちを作例として使います。

(撮って出し好きな人ごめんなさい)

まず一枚目はアメ横の裏路地にて。

カメラ借りてから1時間後くらいの写真です。REカメラさんの店舗から歩いてすぐのところに、このようなスナップ向けな場所があるのはすばらしい。

初めてのレンジファインダーに戸惑いすぎて、初日の撮影はライブビューに頼りっぱなしになってしまった。でもそしたらすぐに電池が切れてしまったので、このカメラはやはりレンジファインダーメインで使うのが正解なのだなと思い知らされました、笑

初日の夕方にはなんと、雲の隙間から虹を見られました!

まるでライカを持てたことを祝ってくれているかのようです。(レンタルだけど←

ライカを借りている期間中に、早稲田写真部の新人撮影会があった。

班行動で浅草を散策した。

なかなかピントが合わない。

まだまだコツが掴めずにいる午前中。

モデルは同じ班だった子にお願いしました。

数時間経ち、かなり打率が上がってきた。

浅草といえば、浅草寺とか花やしきといった有名な観光地が多いけれど、なんでもない場所を散歩するのもなかなか楽しい。

斜めにさしてる光、好き。

いい光を見つけたら立ち止まらずにはいらない。この写真は、風がいいタイミングで吹いてくれた。

レンジファインダーで、若干ピントズレたまま撮った写真もなかなかいい。
というよりむしろこういう写真こそライカで撮るべき画なのかもしれない。
ライカを1週間使ってみて、レンジファインダーの難しさを実感させられた。
使いこなせている人は、目測でピントを合わせられるという。
私はまだまだそこには到達できる気がしない。

普段使っているEVFのミラーレスカメラとは全然使い心地が違った。
撮った写真を振り返ってみると、日の丸構図が多いことに気づいた。
二重像が画角の真ん中に出るため、その影響だろう。
最初はピントのあった写真が正義だと思っていたが、使っているうちにボケてる画すら美しいと思えてきた。その感覚はこのカメラが初めてかもしれない。

またライカを使ってみたい。
長々と書いたが、一言でまとめると、めっちゃ撮ってて楽しかった。です。
アールイーカメラさん、ありがとうございました。


プロフィール:
早稲田大学写真部
木村拓真

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