【カメラ機材の豆知識】レンズの選び方
【カメラ機材の豆知識】レンズの選び方
この記事をシェア

カメラを購入したものの、レンズの選択肢が多すぎて悩む方は多いのではないでしょうか。専門用語ばかりでよくわからないという人もいるかもしれません。
そこでこの記事では、レンズ選びで知っておくべき基礎知識や選ぶ際にチェックすべきポイントについて解説します。ぜひ最後まで読んで、ご自身にぴったりなレンズを見つけてみてください。

レンズ選びで必ず知っておくべき基礎知識

マウント

マウントとは、レンズをカメラ本体に取り付ける部分のことです。このマウントは、カメラメーカーによって規格が異なります。同じ規格でなければ取り付けることができません。
レンズを選ぶ際は、所有しているカメラのマウント名を必ず確認しましょう。

対応するセンサーサイズ

カメラのセンサーサイズは、カメラによって異なります。一眼カメラでよく使われるセンサーは、以下の3種類です。
● フルサイズ
● APS-C
● マイクロフォーサーズ

同じマウント名であっても、小さいセンサーサイズ専用のレンズを大きいセンサーのカメラで使うことはできません。
ただし、大きいサイズのセンサーに対応したレンズは小さなサイズのセンサーのカメラに使えるなど、ルールが複雑です。わからなければショップの店員に聞いてみましょう。

焦点距離と画角

レンズは、焦点距離によって写る画角が異なります。焦点距離が短いほど写る画角が広くなり、焦点距離が長いほど画角が狭くなり被写体が大きく写ります。
撮れる画角が変われば写真の印象も大きく異なるため、撮りたいイメージに合わせたレンズを選ぶためには、焦点距離の選択が必要です。

広角:焦点距離35mm(35mm判換算)、XF16-55mm F2.8 R LM WR
望遠:焦点距離85mm(35mm判換算)、XF16-55mm F2.8 R LM WR

また、APS-Cセンサーやマイクロフォーサーズセンサーでは、表記の焦点距離と実際の焦点距
離が異なります。35mm判換算という、「フルサイズセンサーで考えると〇〇mm」という計算をし
なければなりませません。

絞り値(F値)

絞り値とは、レンズから入る光の量を表す数値です。絞り値の数値が小さいほど取り込める光の
量が多く、反対に絞り値が大きいほど取り込める光の量は少なくなります。
レンズの商品名に記されている絞り値は、そのレンズが設定できる最も小さい値を示していま
す。つまり、取り込める光の量の最大値です。また、写真のボケ量も絞り値によって変わります。
写真表現に大きく影響を与える絞り値の設定幅はレンズのスペックに依存するため、レンズを選
ぶ際にこだわるべきポイントのひとつです。

レンズの種類

ズームレンズと単焦点レンズ

レンズには大きく分けて以下の2種類があります。
● ズームレンズ
● 単焦点レンズ

ズームレンズとは、一本のレンズで焦点距離を変えられるレンズです。画角の自由度が広いた
め、便利に使えます。
単焦点レンズとは、特定の焦点距離でしか撮影できないレンズです。ズームができない分、絞り
値が小さく、画質が良い傾向があります。
ズームと単焦点のどちらを選ぶかは一長一短であり、使う人によっても好みが分かれます。迷っ
たらいろいろな人の意見を聞いてみるのもいいかもしれません

広角レンズ

焦点距離15mm(35mm判換算)、SIGMA10-18mm F2.8 DC DN

広角レンズとは、広い画角を写せるレンズです。一般的に、焦点距離が35mm判換算で35mmよ
り短いレンズを指し、20mm以下は超広角レンズと呼ばれます。
遠近感を強調するパース効果や、人間の視野より広い範囲を写す画角の広さを活かして、ダイ
ナミックな写真を撮ることができます。

広角レンズがよく使われるシーン
● 風景
● 星空
● 建築物

標準レンズ

焦点距離53mm(35mm判換算)、XF35mm F1.4 R

標準レンズとは、人間の視野に近い画角を写すレンズです。一般的に、35mm判換算で35mmか
ら50mm前後のレンズを指します。
目で見た景色を自然に切り取れるため、日常使いしやすい点が魅力です。最初の一本として最
も多くの人が選ぶ画角といえます。

標準レンズがよく使われるシーン
● スナップ
● 風景
● ポートレート

望遠レンズ

焦点距離135mm(35mm判換算)、XF90mm F2 R LM WR

望遠レンズとは、画角が狭く、遠くの被写体でも大きく写せるレンズです。一般的に、70mmから
135mm前後のレンズを中望遠レンズ、200mmを超えるものを超望遠レンズと呼びます。
望遠レンズの特徴は、大きなボケ量と圧縮効果です。景色全体を撮るというよりも、被写体に
フォーカスした写真を撮りやすいといえます。

望遠レンズがよく使われるシーン
● ポートレート
● 運動会、スポーツ
● 野生動物

マクロレンズ

焦点距離135mm +クロップ(35mm判換算)、XF90mm F2 R LM WR

マクロレンズとは、被写体にぐっと近づく接写撮影に特化したレンズです。最大撮影倍率という指標が重要であり、この数値が0.5倍から等倍(1倍)のレンズを指します。
小さな被写体を大きく撮影できる点が魅力です。また、接写撮影だけでなく、普通に遠景を写すレンズとしても使えます。

マクロレンズがよく使われるシーン
● 花、昆虫
● 物撮り

レンズを選ぶ際のチェックポイント

撮りたいイメージの写真を撮れるか

レンズ選びで大事なポイントは、撮りたいイメージの写真を撮れるかどうかです。写真の表現は、レンズによって大きく異なります。
たとえば、運動会で遠くのお子様を撮りたいのに標準レンズしか持っていなければ、思うような写真は撮れません。また、とにかく背景を大きくぼかしたいという方は、絞り値の小さい単焦点レンズを選ぶべきでしょう。
どのような写真が撮れるかはレンズの特性に依存するため、撮りたいイメージに見合ったレンズを選べるように検討しましょう。

持ち運べる重さか

レンズの大きさや重さは、カメラを持ち運ぶ際の負担や撮影時の機動力に影響します。特に日常
や旅行でカメラを持ち運びたい方は、小さい方が便利です。
いくら性能が良いレンズでも、重さに耐えられず持ち運ばなければ写真は撮れません。大きさと
重さの許容範囲はしっかりと検討しましょう。

オートフォーカスや手ぶれ補正などの機能に不足はないか

焦点距離や絞り値以外にも、レンズにはチェックすべき機能はたくさんあります。オートフォーカスや手ぶれ補正、防塵防滴性能などは、撮影時の快適さに大きく影響するでしょう。
自分が撮影をするシーンを想像しながら、必要な機能が確実に揃っていることを確認しましょう。

まとめ

レンズの特性は、写真表現に大きく影響します。新しいレンズを導入すれば、印象の違う写真を撮ることができて感動することでしょう。
被写体に合わせてレンズを使い分けられるように、専門用語を理解して各レンズの特性を知っておくことも大切です。
ぜひご自身の用途に最も適したレンズを見つけてみてください。

この記事をシェア

Topicsトッピックス タグ一覧