アールイーマガジン

【法政大学カメラ部×アールイーカメラ】 “猫の目線”で見る世界 Canon EOS R6 Mark II / 松本和輝 

カメラを買いたい

カメラを売りたい

アールイーからのおしらせ

アールイーカメラのクリスマスセール!! 1年頑張った自分へのご褒美に!! カメラ・レンズをお得に手に入れるチャンス!
【12/27(土)開催】日比谷公園 モデル撮影フォトウォーク @美少女甲子園グランプリ獲得 さくらさん

【法政大学カメラ部×アールイーカメラ】 “猫の目線”で見る世界 Canon EOS R6 Mark II / 松本和輝 

この記事をシェア

【はじめに】 

はじめに、このような貴重な機会を下さったアールイーカメラ様にこの場を借りてお礼申 し上げます。 
今やカメラ市場の大半を占めるようになったミラーレスカメラ。中でもハイエンドモデル の性能には目を見張るものがあり、広範囲かつ高性能・高精度なオートフォーカスに抜群 の高感度耐性、電子シャッターによる秒間数十コマもの連写速度、被写体を自動で追尾す るトラッキング AF などと全ての機能が憧れそのものでした。
しかし、性能の高さは価格 に直結。学生の身分では到底手の届かない価格を見るたび、私にはしばらく縁のないカメ ラだと考えていました。 

ことの始まりは 9 月 12 日。サークル連絡用の LINE グループに 1 つの企画が投稿されました。その内容は、「好きなカメラをどれでも 1 週間無料でレンタルできる」というも の。
夢のような内容に心が踊りました。憧れの中だけの存在であったカメラを実際に使う ことが出来る、しかも無料で。こんな好機を逃す訳にはいかない。迷う間もなく、私は応 募フォームに回答を送信しました。

【私の愛機と「猫」という被写体】 

私が普段愛用しているカメラは Canon EOS 5D mark III。繊細な描写と堅実なボディが特 徴的な、2012年発売のフルサイズ一眼レフカメラです。
発売から今年で 13 年と少し古い カメラにはなりますが、描写の良さと Canon らしい鮮やかな色味は発売からの時間の経過 を感じさせないほど。「地球の光をすべて受け止めるために」という登場時のキャッチコ ピーからも、当時の Canon がこのカメラに込めた意気込みが伝わってきます。 購入から今年で 5 年目になりますが、撮影した作品を見返すたびに、「5DIII」の魅力を再 認識します。
風景から人物まで、何を写しても素晴らしい作品に仕上がるこのカメラです が、撮影していて不便さを覚えた被写体があるのもまた事実。それは、最近メインで撮影 している「猫」という被写体です。 

SS1/500 f6.3 ISO2000

私が猫を撮る上で一番大切にしているのは、「猫の目線」を意識すること。当たり前ですが、人間と猫とは目線の高さに大きな違いがあります。カメラを低く構えて猫と同じ目線 に合わせて撮影することで、普段は目にすることのない視点で見る景色、つまり「猫の目線で見る世界」を再現することができます。目線を下げるだけで、「猫のいる空間」に対しての臨場感や親近感がぐっと増すのです。 

目線を下げた写真を撮る際に欲しくなってくるのが可動式の液晶画面、「バリアングル」 とも呼ばれる機能。カメラの液晶画面を自由自在に動かすことができるので、自分は目線 を下げずとも低い目線からの写真を簡単に撮ることが出来ます。 

対して私が愛用しているカメラの液晶は固定式。角度によっては画面の映像がとても見にくい! 

晴れの日の屋外では、画面の明るさを最大にしていてもほとんど見えない角度があります。低いアングルからの写真を撮ろうとすると、ファインダーを覗かなくとも必然的に自分の目線も下げる必要があるのです。

SS1/1000 f6.3 ISO1600

また、一瞬の動きを見逃さないことも大切です。猫は人間の思い通りになんて動いてくれ ません。そのため、猫の動きを予測してピントを合わせ、動いた瞬間にシャッターを切る必要があります。
ここで重要になるのがオートフォーカスの性能。ローアングルで撮る際 には液晶画面の映像を見ながらの撮影、いわゆるライブビューでの撮影が多くなりますが、現在の私のカメラでは、ファインダーでの撮影と比較するとどうしてもピントを合わせるまでに時間がかかってしまいます。
場合によってはファインダーを使ったローアング ル撮影をすることもありますが、撮影時はカメラ片手に道路や地面に寝転がる体勢に。過 去に撮影に同行してくれた友人には「不審者」呼ばわりされました。 

地面スレスレにカメラを構え、動き回る猫を追いかける。ファインダーや液晶から目を離した瞬間に狙っていた動きをしたり、ピント合わせが間に合わず狙った瞬間を逃したりな んてことも日常茶飯事。何度悔しい思いをしたか分かりません。 

これらの経験から、次に買うカメラは「バリアングル液晶がついていること」「ライブビ ュー撮影時のオートフォーカス性能の高さ」、加えて「重量の軽さ」を兼ね備えたものが いいなと漠然とした考えを持っていました。それも、操作系統に慣れたキヤノン製のカメ ラで。一眼レフからミラーレス、ハイエンドモデルから入門機まで様々な機種について、 インターネットで調べたり実際に使っている友人に使用感を聞いたりする中で、私は1つ の機種に惹かれました。それが今回お借りしたカメラ、EOS R6 Mark II です。 

今回、この企画に参加するにあたってアールイーカメラ様の販売ページを眺めていると、 そこには“R6II”の姿が。借りたいカメラの機種は瞬時に決まりました。 

【「憧れ」との対面 / Canon EOS R6 mark II】 

メールを通して貸し出しの希望日時などについて相談し、待ちに待ったレンタル当日。 御徒町に店舗を構えるアールイーカメラ様にお邪魔し、借りたいカメラについてスタッフ の方と直接お話をさせて頂きました。対応して頂いたお店の方はカメラ歴数十年の大ベテ ラン。とても話しやすくフレンドリーな方で、写真に関する知識量も豊富。貴重なお話を沢山聞かせて頂きました。 

そして聞かれる希望の機種。私はおこがましいと思いながらも、Canon の EOS R6 Mark  II を希望しました。結果はあっさり OK。数十秒後には憧れのカメラが手元にありまし た。 

「実際に触ってみても良いですか…?」 

「カメラは触らんと写真撮れないでしょ笑」 

そんな会話をしたのを鮮明に覚えています。 

ここで、お借りしたカメラである「Canon EOS R6 Mark II」(以下 R6II)について簡単にご 紹介。 

R6II は 2022 年に Canon から発売された、フルサイズミラーレスカメラです。約 2420 万 画素の新開発フルサイズ CMOS センサーと最新映像エンジン DIGIC X を搭載し、高画質 と高速連続撮影性能の両立を実現。電子シャッターでは最高 40 コマ/秒の連写性能を誇り、動物やスポーツなど動きの速い被写体も正確に捉えることができます。被写体検出に 優れたデュアルピクセル CMOS AF II は、人物の瞳・顔はもちろん、動物や乗り物まで高精度に追尾。

また、ボディ内 5 軸手ぶれ補正によって最大 8 段分の補正効果を発揮し、暗 所や手持ち撮影でも安定した撮影を実現しています。動画性能も優れており、4K60pの高 画質撮影や 6K RAW 外部出力に対応。静止画・動画の両方で高い表現力を発揮します。
比 較的軽量で扱いやすいボディと従来のものを踏襲した直感的な操作性も魅力であり、プロ からアマチュアまで幅広く支持されている万能モデルです。 

実物を初めて手にした第一印象としては、とにかく軽くてコンパクト!それもそのはず。 現在私が使っている 5DIII より 300g 近くも軽いのです。このサイズであれだけのスペッ ク。カメラ技術の進歩にはつくづく驚かされます。R6II が誇るAF 性能も期待以上。一瞬 で被写体をガッチリ捉えてくれます。液晶画面をタッチすることでピント合わせや撮影ま でできるタッチシャッター機能もまた新鮮。一つ一つ機能を試す度に驚きの連続でした。 

早く外で使いたい。どれだけ快適に撮れるか試したい!そこで私は大好きな「猫」で R6II の実力を体感すべく、お借りしたそのままの足で仙台行きの特急の切符を購入。翌日には R6II とマウントアダプタ、愛用の Canon EF24-70 F4L を片手に早くも宮城県へと旅立ち ました。なお、本記事の写真は全てこの組み合わせで撮影しています。

【憧れ片手に“猫島”へ!】 

カメラをお借りする日程が決まってから弾丸で実施した宮城県への撮影旅行。目的地は日 本有数の猫島として名高い「田代島」です。 

旅行初日。常磐線の特急「ひたち3号」に乗車し、仙台駅に到着したのは正午も過ぎた 12 時 28 分。遅い到着となったためにこの日は島には渡らず、宮城県内の震災遺構を数か所 見学。翌日に備えて早めに石巻の旅館にチェックインしました。 

2 日目、石巻発の 1 便目のフェリーに乗って田代島へ。訪問は今年の 3 月以来、通算 3 度 目です。 

島に上陸し徒歩数分、道端に 2 匹の子猫を発見。なにやら遊んでいるようなのでカメラを 向けてみると、白黒の子猫がもう一匹に急にジャンプ! 

SS1/800 f5.6 ISO1600

R6II の素早い AF性能のおかげで、いきなり現れたシャッターチャンスをモノにできまし た。 

さらに坂道を進みます。やってきたのは阿部ツ商店前。ここは島内屈指の猫スポットであり、十数匹の猫たちが付近で生活しています。

SS1/1250 f5.6 ISO500

1 匹の猫が毛繕い中だったのでパチリ。バリアングル液晶とタッチシャッターのおかげ で、ローアングル撮影も楽々! 

タッチシャッターの実用は人生初でしたが、画面をタッチするだけでピント合わせが完了し、その上精度も文句なし。これは素晴らしい機能です。 

SS1/320 f5.6 ISO1250

道路のど真ん中でお昼寝中。車の往来が少ない離島ならではの光景です。 柔らかいボケ感と毛の一本一本まで分かる描写力。撮っていてどんどん楽しくなってきま す。 

時刻は 12 時手前。田代島の“名物”を見に、「島のえき」へ向かいます。 

その名物とは、猫たちのごはんタイム。 

島のえき周辺で暮らしている猫たちが一堂に会してごはんを貰いに来ます。その数なんと 約 40 匹! 

みんな真剣な表情でごはんを待っています。

SS1/500 f5.6 ISO1000

ごはんの時間が始まりました。何度見ても物凄い光景です。 

SS1/1250 f10 ISO1250

ごはんのあとはリラックスタイム。猫たちは思い思いの場所でゴロゴロしています。 癒されますね。 

SS1/640 f5 ISO3200

バリアングル液晶+タッチシャッターの組み合わせは快適そのもの。 地面スレスレからの撮影もバッチリです。 

楽しい時間はあっという間。気づけば帰りのフェリーの時間が近づいていました。今回は 1 泊 2 日の行程を組んでいたため、この日の夜の列車で帰るつもりでした。名残惜しいで すが島を後にします。 

しかし、R6II を思う存分使えるまたとない機会。1 泊 2 日で帰ってしまうのは勿体ないの ではないか。その上、翌日は特に予定もありません。ダメ元で昨日泊まった旅館に空室を 確認すると、1 部屋だけキャンセルが出て空いているとのこと。その場で即座に予約をお願いし、急遽もう 1 泊追加することにしました。

迎えた 3 日目。前日と同じく 1 便目のフェリーで島へ向かいます。 

上陸して港を歩いていると、早速猫を発見。黒猫が足早に道を横断していきます。 猫の進む先を見ると積み上げられた漁業関連の道具やカラフルな旗が。咄嗟にカメラを構えてシャッターを切りました。 

SS1/1000 f6.3 ISO3200

流石 R6II、被写体追尾はお手の物。横切る黒猫にしっかりピントが決まっています。 AF トラッキングは動物のほかにも人物や乗り物にも対応。他の被写体でも試してみたくなりますね。 

港を後にし、向かった先は昨日と同じく阿部ツ商店さん。 

店主のお母さんの膝の上ではキジトラのナトちゃんがくつろいでいます。

SS1/1600 f5.6 ISO400

「ずっと動かないから足が痛くなるのよ~!」 

背中をなでるお母さんの声もどこか嬉しそう。

SS1/800 f5.6 ISO320

商店のマスコット的存在であるチャメちゃん。 

今年 3 月に訪問した際にはまだ小さな子猫でしたが、半年で随分大きくなりました。

SS1/400 f4 ISO1600

島では少数派である長毛種のミルキーちゃん。 

日差しに照らされてどこか神々しい雰囲気に。 

この日は暑かったので、少し太陽を浴びるとすぐに日陰へ避難してしまいました。

SS1/640 f5 ISO1000

ふと目線を感じて上を向くと、ブロック塀の上にも猫発見。 

腕を伸ばしてカメラを持ち上げ、バリアングルとタッチシャッターを使ってパチリ。 低い目線だけでなく、高いアングルでの撮影でもこの機能は大活躍です。 

SS1/320 f5.6 ISO250

お昼ごはんの時間。島のえきに向かうと、相変わらず真剣な顔でごはんを待つ猫たちの姿がありました。よく見ると、一番奥の子は爆睡中みたいです。

私も一緒に島のえきで昼食をとり、港へ引き返します。 

SS1/1250 f5 ISO4000

商店前を通ると、ちょうど黒猫 2 匹がご挨拶中でした。かわいい。 

店主のお母さん曰く、商店の周辺に黒猫は 4 匹いるが、みんな成長して同じ大きさになってしまったのでもう見分けがつかないのだとか。 

みんなまとめて「クロちゃん」だそうです。 

SS1/640 f4.5 ISO640

道の真ん中で対面する 2 匹。 
お、喧嘩か?と思いカメラを向けるも、特に何も起こらず。 

SS1/400 f4 ISO1000

田代島の歴史資料館兼カフェである「クロネコ堂」。 

扉の前には店内を見つめる 1 匹の猫。写真を撮った直後、入店したお客さんの間を縫って 店内に侵入し、すぐに外へ連れ出されていました。

この日は午後から雨予報。 

だんだん空は暗くなり、雨もぱらつき始めました。 

帰りの船の出港まで残り 30 分を切っていたため、撮影を終えてカメラを仕舞おうとして いるその時。 

道端の草むらから猫の声。そこには白黒の猫が 1 匹。 

カメラを向けた瞬間になんと日差しも復活し、3 日間のラストを飾るにふさわしい、幻想 的な 1 枚を撮ることができました。 

憧れのカメラを片手に、大好きな猫を撮り歩いた 3 日間。充分すぎるほどの成果と共に家路につきました。 

【おわりに】 

長らく憧れのカメラであった「Canon EOS R6 Mark II」。実際に“猫”という被写体を相手 に使ってみることで、これまで読んだ数々のレビューで高く評価されている理由を実感することができました。AF の速さや被写体認識の正確さ、操作レスポンスの軽快さ、高感 度耐性など、どれを取っても非常に完成度が高く、撮影のたびに「これが現行ミラーレス カメラの実力か」と感心させられました。間違いなく、次のメインカメラ候補の筆頭に挙 がる 1 台です。

とはいえ、長年一眼レフに慣れ親しんできた身としては、電子ビューファインダー (EVF)の見え方には最初こそ少し違和感がありました。光学ファインダーの“生の光”と は違い、電子的な映像を通して見る世界には独特のタイムラグや質感の差があり、慣れる まで少し時間がかかりました。また、ミラーレス特有の静音性と軽量さは魅力的な一方 で、あの一眼レフ特有の「メカシャッターの快音」や手にずっしりとくる重厚感をふと恋 しく思う瞬間もありました。 

それでも、総合的に見て R6 II は本当にバランスの取れた優秀なカメラです。性能面はも ちろん、使っていて“撮る楽しさ”を感じさせてくれる 1 台でした。特に猫をよく撮る自分 にとっては、ローアングルでの撮影を快適なものにしてくれるバリアングル液晶+タッチ シャッターの組み合わせや一瞬のタイミングを逃さずしっかり捉えてくれる AF 性能が非 常に頼もしく、まさに理想的な相棒だと感じています。 

今回、このような貴重な体験の機会をくださったアールイーカメラ様には、改めて心より 感謝申し上げます。この 1 週間で「Canon EOS R6 Mark II」の魅力を存分に味わうことができました。
次は「レンタル」ではなく「購入」で、ぜひお世話になりたいと思います。


この記事をシェア
ユーザーの画像

松本和輝

Instagramのアイコン

法政大学カメラ部所属。 小学2年生のお年玉でCanon製のコンデジを購入、カメラを始める。その影響で愛用するカメラは歴代全てがCanon製であり、現在の愛機はCanon EOS 5D Mark III。当初は主に鉄道を被写体としていたが、今では動物から風景まで幅広く撮影している。大の猫好きであり、最近のマイブームは猫島めぐり。家でも猫を飼っているため、写真フォルダの中身は殆どが猫である。

ユーザーの画像

松本和輝

Instagramのアイコン

法政大学カメラ部所属。 小学2年生のお年玉でCanon製のコンデジを購入、カメラを始める。その影響で愛用するカメラは歴代全てがCanon製であり、現在の愛機はCanon EOS 5D Mark III。当初は主に鉄道を被写体としていたが、今では動物から風景まで幅広く撮影している。大の猫好きであり、最近のマイブームは猫島めぐり。家でも猫を飼っているため、写真フォルダの中身は殆どが猫である。

松本和輝の使用カメラ

松本和輝の使用レンズ

カメラを買いたい

カメラを売りたい

Related Article関連記事

Ranking

人気記事ランキング

History

チェックした記事